2020.1.13 関連イベント
[イヴニング・ドレス展] 美しい桜の花に彩られた「紅会」のドレス展示は、1/19(日)までとなります。お見逃しなく!
みなさま、こんにちは!
特別展「アフタヌーンティーのよそほひ-英國紅茶物語」と同時開催中の
コレクション展「淑女たちのイヴニング・ドレス」展、もうご覧いただきましたか。
イヴニング・ドレスは19世紀前半、フランスの上流社会で、
時間帯に合わせてドレスを着替える習慣が確立し、
「モーニング・ドレス」「アフタヌーン・ドレス」に続き、夕方以降に着るドレスとして
「イヴニング・ドレス」という分類ができたと言われています。
さらに女性たちは、「ディナー・ドレス」「ボウル・ガウン(舞踏服)」「シアター・ドレス」
「オペラ・ドレス」など、多彩な娯楽に合わせたドレスを身に纏って外出。
それが社交の中での重要なファクターとなって、
オートクチュールはさらに多様化し繁栄していきました。
会場では、こうした時代背景をゆるやかに反映した展示を行っています。
ロココ時代の宮廷の舞踏会で着用された「ローブ・ア・ラ・フランセーズ」から、
「クリノリン」「アールヌーヴォー」のドレスなど、上流階級がまとった優雅なドレスです。
20世紀に入ると、きら星のように天才デザイナーたちが登場。
「ポール・ポワレ」「シャネル」「ヴィオネ」「ディオール」「グレ」「バレンシアガ」
「バルマン」などが、パリ・モードを牽引。
今なお色褪せない美しくエレガントなドレス作品は必見です。
このコレクション展は、特別展「アフタヌーンティーのよそほひ-英國紅茶物語」会期中に続いて
2/1(土)から開催の特別展「長くつ下のピッピの世界展」会期中もご覧いただけます。
こんな西洋のドレスに囲まれて、ひときわ目をひく1着のドレスは、
「英國紅茶物語展」会期中のみ、1月19日(日)まで期間限定の展示となります。
黒のサテン地に白と紅色の桜が咲き誇ったイヴニング・ドレスは、その名も「桜」。
加々美佳呼(かがみ・よしこ)氏のデザインで、美しい桜の花々の刺繍は、
日本刺繍「紅会」の工房で5年の歳月をかけて丁寧に手刺繍されたものです。
撚りのない糸を使った刺繍の光沢の美しさ、
技法の変化によるデリケートな奥行など、日本刺繍ならではの美しさにうっとり!
桜の花の上を飛び交う蝶も、軽やかな羽ばたきが聞こえるようです。
一世を風靡したモデル・山口小夜子をイメージしたマネキンの美しさとあいまって
どの方向からみてもとても美しく、気品に満ちています。
ぜひ、正面から、横から、後ろから美しいドレスをご鑑賞ください。
また、壁面には、当館所蔵のファッション写真を展示。
リチャード・アヴェドン、ホルスト・P・ホルスト、メルヴィン・ソコルスキーなど、
モード誌などで活躍した名カメラマンによるイヴニング・ドレス姿の女性たちの
写真作品の数々も見逃せません。
ディオールの赤いシルクのドレスのそばに、ルーミス・ディーンの
《クリスチャン・ディオールの「ニュールック」》を展示していますが、
この作品の緑のドレスは、ディオールの真っ赤なドレスの色違いになります。
18-19世紀の西洋衣装の構造を実際に触れて確かめていただけるレプリカの展示コーナー、
当館のオリジナル映像「モード18-19世紀」「モード20世紀」「モード民族」もご覧いただけます。
展示室は、さながら時空を超えた大舞踏会が繰り広げられているボールルームのよう。
いつの時代も、すべての女性の永遠の憧れ、究極のエレガンスをご堪能ください。
●1月19日(日)まで開催中!
特別展「アフタヌーンティーのよそほひ-英國紅茶物語」
・月曜休館、1/14(火)