2020.3.4 セミナー
[服飾文化セミナー]2/22(土)に2019年度第3回服飾文化セミナー「実物で読み解く ランヴァンの服」を開催しました!
みなさま、こんにちは!
神戸ファッション美術館は、「新型コロナウイルス」感染拡大予防のため、
きのうから3月15日(日)までの間、「臨時休館」となっております。
特別展示室、ライブラリー、セミナー室、オルビスホール、ギャラリーなど
全館休館しておりますので、ご了解ください。
再開は、3月17日(火)を予定していますが、
今後の状況につきましては、随時、ホームページ・SNSにてお知らせいたしますので、
ご確認いただきますようお願いいたします。
さて、臨時休館に入る前の2月22日(土)、
神戸ファッション美術館が毎年お届けしている「服飾文化セミナー」の
今年度3回目となる「実物で読み解く ランヴァンの服」 を開催いたしました。
このセミナーは、当館が所蔵する貴重なコレクションを間近でご覧いただける講座で
ファッションを学ばれている方、興味がある方に人気の高いセミナーです。
「LANVIN(ランヴァン)」は、1889年にフランス・パリで
ジャンヌ・ランヴァンが創業したブランドです。
1867年1月1日というおめでたい日に11人兄弟の長女として生まれた彼女は、
13歳から帽子店で使い走りから働き始めました。
才能もあり、類稀なるセンスを持ち合わせていたのでしょう。
1889年、22歳のとき彼女自身の帽子店をオープン!
その4年後、26歳のときパリの高級ブティック街サントノーレ通りに
自分の名前を冠したブティック「LANVIN(ランヴァン)」を開いたのです。
1896年、イタリア人の伯爵と結婚。
翌年、娘マルグリットが誕生し、ランヴァンの人生は
この愛娘とともに大きく花開いていきます。
愛らしい娘のために作った洗礼式のドレスを皮切りに、
美しく成長していくマルグリットに洗練されたオシャレな服を作って
着せていたのが、「帽子屋」の顧客の目に止まって評判に!
1908年、ジャンヌが41歳、マルグリット11歳のときに「子供服部門」を設立。
まだ「子供服」という概念がない時代、ランヴァンは初めて
「子供服」を作ったファッションデザイナーとなったのです。
こんなランヴァンのデザイナーとしての人生と、
仲の良い母と娘が生み出した素晴らしいモードの数々を浜田学芸員が解説。
コレクション修復担当の大山学芸員が
当館で収蔵している華麗なドレスのこまかなディティールを説明するとともに、
当館で製作した「ローブ・ド・スティル」のレプリカを作るまでのエピソードを披露しました。
民族的なディテールを取り入れ、多彩なアートからインスピレーションを受けた
エレガントなスタイルを確立したランヴァン。
スパンコールやビーズを使った刺繍が施されたゴージャスなドレスに
ランヴァンの代名詞ともいえる「ランバン・ブルー」と呼ばれる美しい青のドレス。
彼女のドラマチックな人生と、今なお輝きを放つドレスの数々に
ご参加いただいたみなさんは熱心に聴き入り、うっとりと見入っていらっしゃいました。
これで「実物を読み解く」シリーズ今年度の3回が無事、終了しました。
ご参加のみなさま、ありがとうございました。
2020年度も、服飾文化セミナー「実物を読み解く」シリーズは3回開催する予定です。
新年度になりましたら、テーマや日程などをお知らせいたしますので、
お楽しみにお待ちください。
みなさまのご参加を、お待ちしております。