2020.3.18 関連イベント
[長くつ下のピッピの世界展]見どころ解説 その1「オリジナル・ピッピ Ur-Pipp(i The original manuscript of Pippi Longstocking)」
みなさま、こんにちは。
きのうから再開した特別展「長くつ下のピッピの世界展」へ
きょうも、たくさんのお客様をお迎えすることができました。
みなさま、ご来館ありがとうございました。
「長くつ下のピッピ」初版の出版から、今年2020年で75周年。
本展ではオリジナル原画、初版本、リンドグレーン愛用品など138点の展示のほか、
ピッピの住む「ごたごた荘」の大型模型(写真撮影OKです)、リンドグレーンを紹介する映像など、見どころはいっぱいです。
なかでも、特にご覧いただきたい作品について、3回に渡って見どころを解説いたします。
ぜひ、元気なピッピを巡る物語の世界へお越しください。
●特別展「長くつ下のピッピの世界展」 見どころ解説 その1
オリジナル・ピッピ Ur-Pipp(i The original manuscript of Pippi Longstocking)
物語は意外なきっかけから始まる。
1941年、スウェーデン。
幼い娘が「長くつ下のピッピ」という女の子の名前を思いつき、彼女の物語を母にせがんだ。
母が即興で語り出した奇想天外な9歳児「ピッピ」の活躍のなんと痛快なこと!
母はのちに世界的な児童文学作家となるアストリッド・リンドグレーン(1907~2002年)。
名作誕生の瞬間である。
本展には1944年、リンドグレーンが愛娘の10歳の誕生日に贈った手作り本「オリジナル・ピッピ」が出品されている。
自らタイプで原稿を打ち、イラストを描き、「ママより」と手書きでメッセージも添えた。
ピッピはまだ母と娘だけの宝物だった。
(神戸ファッション美術館・仲井雅史)
アストリッド・リンドグレーン作・画「オリジナル・ピッピ」1944年
Text and illustration Astrid Lindgren ©The Astrid Lindgren Company