2023.11.5 ライブラリー
11月の新着図書のお知らせです!
みなさま、こんにちは。
さて、今月は3階ライブラリーに新着図書が13冊入りました!
ライブラリースタッフが8冊ピックアップしてご紹介します。※( )内は資料請求記号
新着図書詳細は右記リンクよりご覧いただけます。11月新着図書リスト
■どっちがどっち?いわいとしお×岩井俊雄 : 100かいだてのいえとメディアアートの世界(3704/IWA)
絵本『100かいだてのいえ』シリーズで、子どもたちに大人気の絵本作家いわいとしおさん。
絵本作家になる前は、メディアクリエイターとして活躍されていました。
絵本の原画だけでなく、メディアアートの世界も楽しむことことができる展覧会が、
2022年、茨城県近代美術館で開催されました。
「どのように描くか、どのように読ませるか」いわいとしお(岩井俊雄)さんの多彩なセンスを
是非ご覧ください。
■Henri Cartier-Bresson,Helen Levitt:Mexique-Mexico(3006/MEX)
アメリカの写真家ヘレン・レヴィット(1913-2009)は、マグナム・フォト創設者の1人である
アンリ・カルティエ=ブレッソン(1908-2004)がメキシコで撮った写真に大変魅せられました。
ニューヨークで遊ぶ子供たちを撮った作品を多く残したヘレン・レヴィット。
本書は写真家としてのキャリアを始めたばかりの彼女がメキシコに赴き、そこで撮ったモノクロ写真を
ブレッソンの作品と対話させるように収録した一冊となっています。
メキシコは、ヘレン・レヴィットにとって、生涯唯一の海外となりました。
ヘレン・レヴィットとアンリ・カルティエ=ブレッソン、ふたりの写真家としてのあゆみをたどる文書も
収められています。
■ファッションフード、あります。はやりの食べ物クロニクル1970-2010(2102/HAT)
1970年代から2010年頃まで、それぞれの時代に話題と流行になり、盛り上がった「食の流行」を追った本。
ティラミスやタピオカなど一世を風靡し、定着、あるいは衰退していった食べ物・食文化がまとめられています。
アンアンやノンノなど流行をリードした雑誌の記事が多く取り上げられており、時代が鮮明に映ります。
アイスクリームのコーンの装丁も凝っていて、情報量もかなりのボリュームがあり、著者の熱意が感じられます。
■伊丹十三の台所(2103/ITA)
「まず私が声を大にしていいたいのは「スパゲティは饂飩ではない」ということだな」
–昭和40年代、日本人が食べていた「炒め饂飩」のようなナポリタンに物申し、
アルデンテを紹介しました。
食べることも食べてもらうことも好きだった伊丹十三。
中村好文さん、吉田昌太郎さんなど伊丹十三に影響を受けた方々の寄稿や細川亜衣さんによる再現レシピ、
宮本信子さんのインタビューなどを収録。
彼が好んだ料理道具や料理本の紹介、食への愛すべきこだわりがみえるエッセイを通して、
伊丹さんの独自の美学をお楽しみいただけます。
■ポール・ヴァーゼンの植物標本(4208/VAE)
南フランスの蚤の市の片隅で見つけた、あまりにもささやかで美しい植物標本の数々。
およそ100年ほど前、ポール・ヴァーゼンという名のお嬢さんが、
スイスとフランスの国境近くの山や草原で花を摘み、まるで絵を描くように作った押し花や標本は、
野に咲いていた時間をとどめたかのような美しさを閉じ込めています。
1世紀の時を経てなお残る、草花のかすかな色。ていねいに配置された枝葉。
そこから想像をめぐらせ作家・堀江敏幸さんが書き下ろした掌編を収録しています。
装丁もアンティークの可憐な雰囲気がただよいます。
■Photostats Felix Gonzalez-Torres(3426/GON)
アメリカで活動していた美術家、フェリックス・ゴンザレス=トレス(1957-1996)の作品集。
作品の内容や形式よりも「関係」を重んじるリレーショナル・アート(「関係(relation)」)
のパイオニアとして知られています。
「関係」とは作品と鑑賞者の関係、作品の制作過程で生じる周囲との関係などを指します。
黒い背景に日付、名前、出来事が印刷された白いテキスト。
オリジナルはガラスのフレームに額装されており、ガラスは鑑賞者を反映し、
見る人を作品に取り込み、国民の関与や自己認識の重要性を問いかけます。
■世界の郷土料理事典 : 全世界各国・300地域 料理の作り方を通して知る歴史、文化、宗教の食規定 (2104/SEK)
雑誌の演劇担当だった記者が、海外の郷土料理に出会い、
グルメ情報だけでなく食文化の背景にあるドラマを伝えようとした料理事典。
世界各国300地域の伝統料理、郷土料理が日本の家庭でも取り入れやすいレシピになっています。
料理をしながら、食文化の概観、宗教の食規定にも触れることができるのも、魅力的です。
4品あげられている日本の料理のうち、3品は全く知らなかったことに驚かされました。
身近な料理を通じ、自然に視野が広がる1冊です。
■マチスのみかた(3414/INO)
三越の包装紙で有名な香川県出身の画家、猪熊弦一郎。
この本には画家の「アンリ・マチス」との思い出が、愛情たっぷりに綴られています。
「マチスは決して特異な、天才的な画家ではなく、努力の画家だった」という猪熊氏。
その言葉には「マチス先生」への愛があふれています。
当館所蔵の『猪熊弦一郎のおもちゃ箱』(3429/INO)と合わせてどうぞ。
これらの書籍はライブラリー入口右手の窓側付近に展示しています。
新たな一冊が見つかるかもしれません。ぜひ手に取ってみてください♪
神戸ファッション美術館ライブラリーへぜひお越しください。
当館1階展示室では、11月18日(土)より、「日本の切り絵 7人のミューズ」を開催いたします。
みなさまのご来館をお待ちしております!
尚、11月6日(月)から11月17日(金)までは、展示替えのため1階展示室は休館しておりますが、
ライブラリーは月曜日以外は開館しております。