2021.4.10 ブログ
特別展「吉村芳生~超絶技巧を超えて~」が開幕しました!
みなさま、こんにちは!
本日4月10日(土)、特別展「吉村芳生~超絶技巧を超えて~」が開幕しました。
超絶した技巧をはるかに超えた、驚愕のリアリティを追及した鉛筆画。
緻密な描画を追求し続けた画家・吉村芳生の回顧展です。
本展は「ありふれた風景」、「自画像の森」、「百花繚乱」の3章で構成しています。
第1章「ありふれた風景」では、吉村芳生の日常を写し取った初期の作品を紹介。
冒頭には17メートルにわたる金網を描いたドローイングが迎えます。
制作日数70日、およそ1万8千もの網を、タッチを変えずに描いています。
その他いくつものプロセスを重ねた独自の技法によって制作された作品が並びます。
第2章「自画像の森」は、毎日描き続けた膨大な数の自画像を展示。
新聞に自画像を重ねた大きな「新聞と自画像」シリーズは、
新聞そのものを文字にいたるまで、一文字一文字すべて描き写しています。
また「新聞と自画像 2009年」は、実際の新聞紙の上に自画像を描いたもので、
2009年1月1日から1年間、毎朝一面を見て新聞を購入し、記事に対して自身の感情を表情で表現しました。
その中から48点をよりすぐり、展示しています。
迫力があり、かつ、ユーモラスな作品群です。
第3章「百花繚乱」は、一気にカラフルな花の世界に変わります。
藤、バラ、ケシ、コスモスなどの花をモチーフに、120色の色鉛筆を使った後期の作品を展示。
最大10メートルにもおよぶ壮大な作品が並ぶこの花シリーズは、山口県徳地で描かれたものばかり。
中でも横7メートルの藤を描いた「無数の輝く生命に捧ぐ」は、
花の一輪一輪を東日本大震災で亡くなった人の魂として、思いを込めて描かれた大作です。
実際に使用されていた色鉛筆も展示しています。
内覧会には奥様とご子息の大星さんにご来館いただきました。
2013年に惜しまれつつ早逝した吉村芳生の、ただ上手いだけの絵ではない、
描くこと、生きることの意味を、観るものにも問い続けるような真摯な作品約60件にて、その全貌を伝えます。
緻密な描写がリアルを超え、魂を揺さぶる。
そのような作品に囲まれた空間で、みなさまをお待ちしております!
開催は2021年6月13日(日)まで。
休館日:月曜日、5月6日(ただし5月3日は開館)
入場料:一般1,000円、大学生・65歳以上500円、高校生以下無料
※会期は、新型コロナウイルスの影響で変更の場合があります。
※当館は、事前予約の必要はございません。
[ 同時開催 / ドレスコレクション展「山に暮らす人びと」]
※好評につき継続して展示いたします
●ご来館の皆さまへのお願い
・発熱などの症状がある場合は、ご来館をご遠慮いただきますようお願いいたします。
・感染防止にご協力をお願いいたします。
(マスクなどの咳エチケット、手洗い、手指の消毒、うがい、会話の自粛等)
・感染予防のため、スタッフはマスクを着用しておりますことをご了承ください。
・館内が混雑した場合は、展示室への入館制限を行う場合がございます。
・ドレスの試着、デジタルサイネージは中止しております。ご了承くださいませ。