2023.3.14 関連イベント
日展神戸展 展示作品紹介 第二回(小磯記念美術館・神戸ゆかりの美術館 岡館長)
みなさま、こんにちは。
ただいま開催中の「日展神戸展」の魅力をお伝えするため、
神戸市立小磯記念美術館・神戸ゆかりの美術館の岡館長が日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書の5つの部門より
展示作品を解説するシリーズ第二回は、洋画部門より天野富美男氏の作品を紹介します。
『青年・祭』天野富美男(洋画・日展会員)
天野富美男は高砂の人、角卓に薫陶をうけた兵庫洋画壇の重要な作家のひとりである。
郷土愛にあふれた画家で、本作も高砂神社の秋祭に触発されている。
この画家は常に青年の躍動を探求していて、画面が発するその熱気は、離れた位置からも感じ取ることができる。
固有色にとらわれず、若者が弾ける刹那をつかまえようとする。
高砂神社の十月の秋祭が、コロナ禍で自粛となり、3年ぶりに開催された。
本太鼓の乗子の喜びを、跳ねる姿と燃えるような色彩に還元している。
「よーやさー」町をあげての歓喜―「この日を待ちこがれた若い衆の叫ぶ声が聞こえる。祭りや!」。
油彩画の表現性をこういうふうに生かせるのか、と膝を打つ。
(神戸市立小磯記念美術館・神戸ゆかりの美術館 館長 岡泰正)
◆特別展「第9回日展神戸展」
2023年2月18日(土)~3月26日(日)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休 館 日:月曜日
入 場 料:一般 1,200円(1,000円) / 大学生・65歳以上 600円(500円) / 高校生以下 無料
※( )内は20名以上の団体割引料金