2023.3.22 関連イベント
日展神戸展 展示作品紹介 第五回(小磯記念美術館・神戸ゆかりの美術館 岡館長)
みなさま、こんにちは。
全国を巡回する日本を代表する芸術家による基本作品と、
兵庫・大阪・奈良・和歌山の地元作家の入選作品、約540点が一堂に会する「日展神戸展」。
残すところあと4日となりました。
神戸市立小磯記念美術館・神戸ゆかりの美術館の岡館長が展示作品を解説する
シリーズ最終回(第五回)は、書部門より黒田賢一氏の作品を紹介します。
『寒き夕べ』黒田賢一(日展副理事長、日本芸術院会員)
「葦辺行く鴨の羽がひに霜降りて寒き夕べは大和し思ほゆ」-『万葉集』にある志貴皇子の歌である。
皇子は天智天皇の第七皇子、壬申の乱の時はまだ幼く生命を奪われずにすみ、和歌など風雅の道を深めた。
この歌は706年、文武天皇が難波宮へ行幸した際に詠まれた。
難波宮は現在の大阪市中央区。水辺の鴨の羽に霜が降るような強い寒気を感じながら、
大和への望郷、残してきた妻への慕情がこめられている。
これを受けて「躍動する線、厳しくも軽快、かつ重厚なるものが紙面に表出されることを意識し、
スッキリとした白が冬の澄んだ空気感を生み出してくれることを願い書作した」と作者は語る。
墨と紙の響き合いから、初冬の情調が立ち上がって来る。
(神戸市立小磯記念美術館・神戸ゆかりの美術館 館長 岡泰正)
◆特別展「第9回日展神戸展」
2023年2月18日(土)~3月26日(日)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休 館 日:月曜日
入 場 料:一般 1,200円(1,000円) / 大学生・65歳以上 600円(500円) / 高校生以下 無料
※( )内は20名以上の団体割引料金
シリーズ最終回(第五回)は、書部門より黒田賢一氏の作品を紹介します。
『寒き夕べ』黒田賢一(日展副理事長、日本芸術院会員)
「葦辺行く鴨の羽がひに霜降りて寒き夕べは大和し思ほゆ」-『万葉集』にある志貴皇子の歌である。
皇子は天智天皇の第七皇子、壬申の乱の時はまだ幼く生命を奪われずにすみ、和歌など風雅の道を深めた。
この歌は706年、文武天皇が難波宮へ行幸した際に詠まれた。
難波宮は現在の大阪市中央区。水辺の鴨の羽に霜が降るような強い寒気を感じながら、
大和への望郷、残してきた妻への慕情がこめられている。
これを受けて「躍動する線、厳しくも軽快、かつ重厚なるものが紙面に表出されることを意識し、
スッキリとした白が冬の澄んだ空気感を生み出してくれることを願い書作した」と作者は語る。
墨と紙の響き合いから、初冬の情調が立ち上がって来る。
(神戸市立小磯記念美術館・神戸ゆかりの美術館 館長 岡泰正)
◆特別展「第9回日展神戸展」
2023年2月18日(土)~3月26日(日)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休 館 日:月曜日
入 場 料:一般 1,200円(1,000円) / 大学生・65歳以上 600円(500円) / 高校生以下 無料
※( )内は20名以上の団体割引料金