2021.2.6 お知らせ
コレクション展「山に暮らす人びと」の見どころ②【グアテマラ・ソロラの極彩色の衣装】
みなさま、こんにちは!
特別展「こわくて、たのしいスイスの絵本展」と同時開催中の
コレクション展「山に暮らす人びと」では、
世界各地の山に暮らす人びとの衣装を展示しています。
当館学芸員によるおすすめポイントをご紹介するこのコーナー。
今回取り上げるのは、中米グアテマラの山岳地帯に暮らす人びとの衣装。
グアテマラ西部の高原地帯に位置する町・ソロラの、
町の守護聖人である聖母マリアの被昇天の祭日を祝う衣装です。
女性の衣装は、赤、白、茶色を基調とした縦縞と
細かい藍染の絣が入った布による、
袖と立襟がつく貫頭衣型のウィピル(上衣)と、
小幅の布と布を2枚合わせ、そのつなぎ目を刺繍でかがった、
コルテと呼ばれる巻きスカートです。
儀礼用には、膝丈あたりまである大型のウィピルを重ね着します。
頭には、スーテと呼ばれる万能布を頭巾として被ります。
日除けや、ものを運搬するときにも便利です。
アクセサリーには、ガラスのネックレスなどを身につけます。
ソロラの儀礼衣装(部分)
1950-92年 グアテマラ ソロラ県
綿、ガラス、銀
男性の衣装は、カミサ(シャツ)とパンタロン(ズボン)に、
ロディリェラと呼ばれる腰に巻く長方形の毛織物を着用します。
頭には帽子やスーテを被り、肩からショルダーバッグ、
足には革製のサンダルを履きます。
儀礼衣装として厚手の黒い毛織物のサコ(ジャケット)、
ポンチョ、オーバーパンツ、ケープを重ね着することもあります。
ソロラの儀礼衣装(部分)
1950-93年 グアテマラ ソロラ県
羊毛、綿、絹、皮、銀、木
グアテマラの衣装にみられる鮮やかな色彩は、
グアテマラレインボーと称されることがあります。
コレクション展「山に暮らす人びと」
2021年1月30日(土) - 3月28日(日)
特別展「こわくて、たのしいスイスの絵本展~クライドルフ、フィッシャー、ホフマンの世界~」同時開催