神戸ファッション美術館

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お知らせ・イベントのご案内(Blog)

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2021.2.13 お知らせ

コレクション展「山に暮らす人びと」の見どころ③ 【ブータンの精緻な織物】

みなさま、こんにちは!
 
特別展「こわくて、たのしいスイスの絵本展」と同時開催中の
コレクション展「山に暮らす人びと」では、
世界各地の山に暮らす人びとの衣装を展示しています。
 
当館学芸員がその見どころをご紹介するシリーズの3回目、
今回は、標高世界一のエベレスト(チョモランマ)を筆頭に、
7,000メートルを超える山々がつらなるヒマラヤ山脈の東に位置する
ブータンの衣装をご紹介します。
1989年から、公の場では男性はゴ、女性はキラを着装することが、
法律によって義務付けられています。
 
ブータンの女性衣装キラは、細長い3枚の布を合わせた、
幅1.5メートル長さ2.5メートルの長方形の織物です。
文様や色の組み合わせは地方によって様々なものがあります。
キラは、両肩越しにコマ(ブローチ)で止めながら巻くようにして着装し、
ケラ(帯)を四つ折りにして締めます。礼装用には、
キラの上にテュゴ(羽織)とラチュー(肩かけ)をはおります。
珊瑚や銀から作られた腕輪や指輪などがアクセサリーとしてあわせられます。
 

キラ(女性用着物)
1970年代 ブータン
野蚕、綿
 
男性衣装は、日本の着物に似ています。ゴは、前開きの一枚着の衣服で、
筒袖で身幅は日本の着物よりも倍近く広く、袷仕立てです。
胴部分をふっくらさせるところが特徴的です。
刀や木椀を入れるくらいの懐ができるように対丈の長さを
大きく折り返して帯で締め、裾を膝頭まで上げて着装します。
袖口からは、下着の長い白い袖を出して折り返し、
汚れ止めとします。儀礼の際には、カムニと呼ばれる長い布を着装します。
カムニは、その色や掛け方で身分や役職をあらわします。
 

ゴ(男性用着物)
1940年代 ブータン
野蚕、綿、皮、銀
 

 
コレクション展「山に暮らす人びと」
2021年1月30日(土) - 3月28日(日)
特別展「こわくて、たのしいスイスの絵本展~クライドルフ、フィッシャー、ホフマンの世界~」同時開催

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