2021.2.27 お知らせ
コレクション展「山に暮らす人びと」の見どころ⑤ 【ベルベルの豪華絢爛な衣装】
みなさま、こんにちは!
特別展「こわくて、たのしいスイスの絵本」展と同時開催中の
コレクション展「山に暮らす人びと」では、
世界各地の山に暮らす人びとの衣装をご紹介しています。
当館学芸員が展示の見どころをご紹介するこのコーナーも最終回!
今回はモロッコのアトラス山脈南西部に位置するタズナフト地方、
チズワット村に住むベルベルの衣装をご紹介します。
モロッコのアトラス山脈地域やサハラ砂漠地帯などに住むベルベルは、
美しい毛織物を制作する民族として知られています。
女性の衣装は、頭布、絹のターバン、カフタン(ワンピース)、
羊毛綴織の腰帯、そしてハイクと呼ばれる掛け布から構成されます。
ハイクは、羊毛を使った縫取織で、その文様や形体は村ごとによって異なります。
銀製の七宝を施した特徴的な頭飾り、耳飾り、首飾り、ハイク留め、腕輪、
指輪などアクセサリーも豪華絢爛です。
女性衣装(部分)
20世紀、モロッコ タゼナフト地方 チズワット村
羊毛、綿、絹、皮革、銀、ガラス、珊瑚、貝、アンバー
男性の衣装は、帽子の上にターバンを巻き、上下の内衣の上に、
ジェラバと呼ばれるフード付きのガウンを着装します。
ナイフと革製のバックを持ち、メッカへの巡礼の際には
古代ギリシアのヒマティオン型の上質の掛け布を身につけます。
男性衣装
20世紀、モロッコ タゼナフト地方 チズワット村
絹、羊毛、綿、皮革、銀、鋼、木、紐
コレクション展「山に暮らす人びと」
2021年1月30日(土) - 3月28日(日)
特別展「こわくて、たのしいスイスの絵本展~クライドルフ、フィッシャー、ホフマンの世界~」同時開催